体験記27【2章 前世からの約束】~ 前世物語・幸福な時間

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ツインソウル体験記
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今回の物語は『前世で交わされた再会の約束』の続き(その3)です。

その1

体験記25【2章 前世からの約束】~ 前世物語・前世で交わされた再会の約束
前回までの話はこちら それは、コトノオにとっては、今世の一つ前の前世での出来事でした。時はおそらく明治時代。日本のどこかの小さな町で暮らしている、膝丈の長さの赤い着物を着た女の子。その少女が、コトノオの前世の姿...

その2

体験記26【2章 前世からの約束】~ 前世物語・寂しさを埋めてくれる存在
今回の物語は『前世で交わされた再会の約束』の続き(その2)です。 その1 蔵の前で、いつものように待っていてくれる少年の姿を見ると、心の緊張がゆるみ、自然と笑みがこぼれました。そんな彼女の...

 


 

幼馴染の彼は、すべての準備を済ませて、約束の場所で待っていました。

 

彼が彼女の手を取ると、彼女は生まれ育った家に視線を送りました。家の中でいつも感じていた重苦しさから解放される安堵感を感じる一方で、年老いた祖母を一人にする申し訳なさや、これから先どうなるのだろう、という少しの不安とが胸の中で交差します。

彼女が複雑な思いを感じていると、握られた手に、ぎゅっと力がこめられました。視線を戻すと、彼が穏やかな表情で彼女を見つめています。彼女のすべてを包み込んでくれる彼の愛を感じると、彼女もまた力強く彼の手を握り返しました。

 

「きっと、すべてうまくいく」

 

こうして二人は、夜が開ける前に生まれた町を出て行き、そこから遠い町で、静かな結婚生活を送ることになったのです。

 

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彼女が21歳になったころ、この町で夫と、生まれたばかりの娘と、家族三人で長屋暮らしをしていました。

彼女は毎日、家族のために楽しそうに食事の用意や家の仕事をし、夫は町の工場のようなところで、何かを作る仕事をして、家族を養ってくれていました。つつましく、穏やかな暮らしは、彼女がやっと手に入れた幸福な時間でした。

 

30歳代後半のある日、夫婦でたくさんの愛情を注いできた娘が、嫁いでいく日がやってきます。結婚式で、夫は彼女の隣で泣いていました。そうして、彼女たちの子どもは、二人の元を巣立っていきました。

その後、住み慣れた町からどこかの田舎町に住まいを移し、夫はそこで、依頼された仕事をこなして生計を立てていました。

 

彼は、その土地で肺をわずらいます。急速に体が弱っていき、どんどん痩せていく夫。病床にありながらも、彼がいつも心配していたのは妻のこと。

夫、52歳。彼の肉体が限界を迎えようとしていたある日、彼女は夫の頭を膝にのせて、彼の顔を眺めていました。

 

 

体験記28につづく

体験記28【2章 前世からの約束】~ 前世物語・別々の人生へ - 再会の約束
今回の物語は『前世で交わされた再会の約束』の続き(その4)です。 その1 その2 その3 幼いときから愛し続けたその顔は痩せこけ、深いしわが刻まれていました。も...

 


 

この体験記は1章〜7章、全58,000文字で構成されています。

HPでは3章くらいまで順次公開予定ですが、お先に読み進めたい方、最終章まで読みたい方は、noteにてご購入いただけます。

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