ツインソウルの霊的覚醒が起きる意味
ツインソウル体験で起きる霊的な覚醒には重要な意味があります。
それは、魂の課題に取り組むための純粋な状態になるということ。
「霊的な覚醒」と聞くと、目に見えない存在が見えるようになったり、神様からのメッセージが聞こえるようになる、などの霊能力者になってしまうのだろうか?という疑問を持っている方もいるかもしれません。
たしかに、霊能力と言われるものが覚醒する場合もありますが、霊能力の覚醒がツインソウルの霊的覚醒とイコールであるかというと、少し違ってくると思います。
ツインソウルの霊的覚醒においては、身体の五感を超えた感覚が開くこと、そして自分では普段は認識していない潜在意識が活性化されることの2点が起こり、コトノオが「天才領域」と名付けた『物事に純粋に集中できる状態』に入ることができるのです。
分離期間、それは霊的覚醒のはじまり

コトノオという名の女性がツインソウルとお互いの思いを確認し合ってから10日目のある日、彼と突然連絡を取れない状況に陥りました。文字通り音信不通の状態に。
彼に会いに行ってはいけないことをコトノオは悟っていました。なぜなら、彼が自分から離れていった理由に薄々感づいていたからです。
彼が、コトノオを守るために離れて行ってしまったこと。だからこそ、彼が自分と会わないこと、そして連絡すら取らないと固く決意しているだろうことも。
これまでに味わったことのない穏やかで幸せな時間は、一瞬にして過去のものになってしまいました。
コトノオは、この予期しなかった別れに絶望しました。どんなに泣いても、どんなに求めても、もう彼と会うことはできない。しかし、そんな絶望の中にいながらも、彼と出会ったことにより感じた幸福感だけは、不思議なことに、いつも心と身体を満たしていました。
コトノオは、絶望感を感じながらも、同時にそこに絶対的な幸福感が共存するという奇妙な状態で分離期間を過ごすことになります。
コトノオと彼が暮らしていたのは、小さな田舎町。時折、車ですれ違い、彼の姿を見かけるたびに胸が引き裂かれる思いでした。ふわふわと落ち着かない状態で、生きているのか死んでいるのか定かでないような感覚。
「前世で約束した人だ」という台詞が、何度となく頭をよぎりました。そして、コトノオはその言葉を手掛かりに、人生で初めて前世療法というヒプノセラピーを受けることになります。
ヒプノセラピーでは、2人で過ごした前世を思い出しました。セラピーの内容を半信半疑で受け止めながら、緩やかに日常に戻ろうとしていたころ、コトノオは気分転換のために行きつけの喫茶店に出向きます。コーヒーを飲みながら、読書をしようと本を開き、そこに書かれている文章に視線を落としました。読書に集中しようと意識を向けたその時、これまで会ったこともない髪の長い外国の女性の姿が、突然脳裏に浮かびあがり、そして、その女性の感情が自分のもののように溢れ出してきました。
それから、見も知らないその女性の物語が映像で流れ出したのです。
それは、まるで、頭のなかで映画を見ているような不思議な体験でした。
霊的な覚醒のはじまりです。
コトノオは、直感的に感じました。その突如始まった女性の物語が「自分の前世である」ことを。そして、物語の中に女性のパートナーの男性が登場した時、この男性が、連絡が取れなくなった彼の前世であることも。
気づくとコトノオの目から、涙がとめどなく流れ落ちていました。コトノオは、自分が泣いていることに気づくと、あわてて持っていた本で顔を隠し、足早に店をあとにしました。
前世の記憶というのは、潜在意識にストックされています。ツインソウルとの分離期間による覚醒で、それまで閉じられていた潜在意識の蓋が開き、前世の記憶が次々と認識されるようになったのです。
そして、潜在意識の蓋が開いたことで起ったことは、前世の記憶がよみがえることだけではありませんでした。
霊的覚醒により天才領域へ

コトノオは、幼いころから理由はわからないけれど「誰かを探している」感覚が胸の中にありました。魂の片割れであるツインソウルにいつか出会うと、無意識に知っていたからだ、と今なら分かります。
コトノオの心の中にいつもあった、漠然とした寂しさ。それは、ツインソウルのいない寂しさであったのです。
そして、ついにツインソウルと出会い、「探していた人を見つけた」ことにより、長年抱えていた寂しさが埋められます。その結果、分離期間の間、彼と会えない絶望感とともに、自分の本当のパートナーに会えたことによる幸福感も同時に感じられる状態になりました。
この幸福感や、魂の欠けたところと出会ったことによる完璧になった感覚は、それまで感じていた様々な恐れと決別させてくれました。そして、それ以降、コトノオは自分自身を力強く肯定できるようになったのです。
この絶対的な自己確信に加え、潜在意識の蓋があいたことにより、これまで認識していた世界の外側にある様々な情報が意識の中に入ってくるようになりました。
このことにより、あらゆる選択に関して迷いがない、根拠はないけれど、これで間違いないと「分かっている」状態=天才領域になったのです。
魂の課題を乗り越えるため

コトノオは、彼と過ごした前世との記憶が蘇る度に、彼が自分の魂の片割れ、ツインソウルであるという思いを強くしていきました。
彼がツインソウルであるのならば、この別れが分離期間であるということ、そして、彼と再び一緒になるためには取り組まなければならないことがあると、「分かった」のです。
そのことを悟った時、コトノオは、ずっと自分の胸の内にあった”ある思い”に気がつきます。
「稼げる女になって詩人を囲う」
いつ頃からか、またなぜだか理由はわからないけれど、「いつか稼げる女になって詩人を囲おう」とずっと思い続けていたのです。
理由はわかりませんでした。お金に執着心もなければ、仕事が大好きというわけでもなかったのです。「なぜ私はこんなことを思うのだろう?」と友達に話しては笑っていたくらいでした。
それでもなぜか「とにかく稼げる女になってみよう」と、コトノオは決心します。それまでの人生で、一度でも自分で稼いだと言い切れるほどの稼ぎを得たことがなかったにもかかわらず。
なぜだかわからないけれど、それを達成できたなら、彼と復縁することができる気がしたからです。
そしてコトノオは、彼と再び一緒に過ごすことができる日がくると信じて、すぐに行動に移りました。
彼が残した「前世で約束した人だよね」という言葉、そして、彼女の潜在意識から溢れ出す彼との数々の前世の記憶。
コトノオは、“前世”という言葉が大事なキーワードであると察知し、彼との前世の記憶を思い出させてくれたヒプノセラピーの勉強をすることを決めます。ヒプノセラピーの資格を取ることは、当時のコトノオにとっては、金銭的なことを始め、簡単なことではありませんでした。それでもコトノオには、それ以外の選択肢はなく、迷いはありませんでした。
そして、不思議なことに、「稼げる女になる」ために動き出すと、物理的には不可能であろうと予想されることも、コトノオが「やる」と決めたなら、次々に「実現」していくようになりました。お金、人との出会い、タイミング。あらゆる面で「運命が後押ししてくれている」とコトノオは感じました。
こうして、自分の全てをとことん使いこなし、目の前で起きる物事に集中しました。休むことなく働き続け、とうとうコトノオは「稼げる女になる」という課題をクリアすることができたのです。
このように、ツインソウルとの分離期間に起きた覚醒は、今世でコトノオが取り組まなければならない魂の課題に、まっすぐに取り組める状態にしてくれました。
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